オートロックだから安心と思っていたら通帳が盗まれていた

田舎から出てきて3年。自分はすっかり都会人きどりで、仕事も順調。彼女もできて順風満帆。盆暮れに地元に帰れば東京での自慢話を聞かせるほどいい気になっていた。一番最初に入った安い賃貸アパートは契約更新せず、賃料は1.5倍になったがオートロック付きのマンションに引っ越した。田舎から遊びにくる友達も泊めることができ、毎日の生活を楽しんでいた。そんなある日、実家の親から電話があり、地元の信用金庫から電話があったと聞かされた。なんと、オートロックだから安心と思っていたら通帳が盗まれていたのだ。

その信用金庫の口座は学生時代に使用していたもので、こちらに来てからはほとんど使っていなかった。残高もほとんどなく、いつか解約しなければと思ったまま、放置していたものだった。だから実被害はたいしてなく、メインで使用している銀行の通帳はいつも会社へ持っていくカバンの中に入っていたので、盗まれることはなかった。それにしても、いつの間に空き巣に入られたのだろうか。

仕事が忙しいことを言い訳に、自分の部屋は決して綺麗と言える状態ではなかった。友達が来る時は直前にクローゼットに荷物を押し込んで誤魔化すということを続けてきたので、何か物がなくなっても、大抵はクローゼットの中を探せば出てきた。なんの不便も感じなかったから、留守中に誰かに空き巣に入られて家探しされていたなんて、全く気が付いていなかった。電話で親から、他に何か盗られたものはないのか、いつ空き巣に入られたのか問いただされたが、何も答えることができず、すっかり都会人気取りだった自分は赤っ恥をかくことになった。

問題は今後だ。オートロックだからと安心して、全く防犯意識がなかった自分。どのように空き巣に入られたのかさえ把握できていないから、防犯対策もどこから始めればよいのか、見当もつかないのだ。
犯罪情報マップ・統計/徳島県警察